前回のページまでのLesson8では、
- Excelの基本の時短術
- Excelの計算機能
について学びました。
Lesson9では「フリーランスの基礎」というテーマで、
- フリーランスとは
- フリーランスの仕事の流れ
- フリーランスになるための準備
- 確定申告と税金
について学びます。
皆さんの中にも、フリーランスの在宅ワーカーとして働きたいと考えている人がいることでしょう。
具体的にフリーランスとはどのような働き方になるのかを、Lesson9を通して知っていきましょう。
まずは、このセクションで、フリーランスの定義と特徴、メリットとデメリットについて学んでいきます。

フリーランスの定義と特徴
フリーランスとは、企業などの組織に属さない働き方のことを指します。
組織に属する場合と違い、基本的には働いた時間にではなく、
仕事の成果に対して報酬が支払われることが特徴です。
他には、
- 好きな時間に仕事が可能
- 上司や同僚がいない
- 自分で選べる・決められる
- 生活の変化に対応可能
といった特徴があります。
このような説明をしてしまうと、フリーランス=在宅ワークと思ってしまうかもしれませんが、それは少し違います。
例えば、個人タクシーの運転手さんのように外に出て働いている方でもフリーランスなのです。
しかしながら、
- イラストレーター
- ハンドメイド作家
- ブロガー
- ライター
など、フリーランスでできる仕事の中には在宅ワークの職種が多く存在します。
フリーランスのメリット
フリーランスのメリットは、
- 自由な時間が増える
- プライベートが充実する
- 仕事と家事の効率が良くなる
- 人間関係に疲れない
- マネジメント力が鍛えられる
- 自分の得意を仕事にできる
という点が挙げられます。
さらに加えて、
- 成果が直接還元される
- 長く働ける
というメリットもあります。
組織に属していると、自分がどれだけ成果をあげても組織の実績になってしまいます。
その点、フリーランスだと、個人の実績になります。
また、フリーランスには定年がないので、働ける限り働き続けられることが魅力だといえます。
フリーランスのデメリット
フリーランスのデメリットに関しては、
- 経理の仕事がある
- 収入が安定しない
- 社会的信用が得られにくい
- 国民健康保険や国民年金の保障が不十分
ということが挙げられます。
経理の仕事がある
組織に属する場合、所得税や社会保険料など、納める義務のある税金の計算や支払いを組織が行ってくれていました。
フリーランスになると、自分でそれらを管理していかないといけません。
年度末には、毎年、確定申告も行わないといけません。
そのためには、お金の出入りを事細かに把握している必要があります。
本来、専門でない人がこういったことを行うのは難しく、手間がかかることですが、簡単に行っていける方法があります。
詳しくは、Lesson9-4、Lesson9-5で説明していきます。
収入が安定しない
組織に属していると、極端な話、その日どれだけ仕事をさぼったとしても、
その月どれだけ休んだとしても、決まった額の収入が約束されています。
しかし、フリーランスは、仕事の成果に対して報酬が支払われるので、
納期までに仕事を仕上げられないと報酬を受け取ることはできません。
さらに、もし、病気になってしまって仕事ができなければ、無収入にさえなってしまう危険性があります。
また、請け負った仕事の数によっても収入は変動します。
ある月は収入が多く、ある月は全くないということも起こりえます。
社会的信用が得られにくい
フリーランスには、社会的信用が得られにくいというデメリットもあります。
例えば、毎月のコンスタントな収入がないために、クレジットカードや住宅ローンの審査が厳しいのです。
また、新しく部屋を借りようとしても断られることもあります。
ただし、クレジットカードに関しては、近年、フリーランス向けのものも増えてきています。
国民健康保険や国民年金の保障が不十分
組織に属する場合、医療年金として「健康保険」、年金保険として「厚生年金」に加入しています。
これがフリーランスになると、健康保険から「国民健康保険」、厚生年金から「国民年金」に変わります。
「国民健康保険」「国民年金」は、「健康保険」「厚生年金」と比べると保障が不十分です。
「健康保険」だと、病気や怪我、出産などで働けない場合に手当金が支払われます。
対して、「国民健康保険」では、そういった手当はありません。
また、「国民年金」だと「厚生年金」に比べて年金受給額が2分の1以下になります。
これらについても詳しくは、Lesson9-3で説明をします。
まとめ
企業などの組織に属さない働き方のことをフリーランスと言います。
特徴やメリット、デメリットは以下のようになっています。
<特徴>
- 仕事の成果に対して報酬が発生
- 好きな時間に仕事が可能
- 上司や同僚がいない
- 自分で選べる・決められる
- 生活の変化に対応可能
<メリット>
- 自由な時間が増える
- プライベートが充実する
- 仕事と家事の効率が良くなる
- 人間関係に疲れない
- マネジメント力が鍛えられる
- 自分の得意を仕事にできる
- 成果が直接還元される
- 長く働ける
<デメリット>
- 経理の仕事がある
- 収入が安定しない
- 社会的信用が得られにくい
- 国民健康保険や国民年金の保障が不十分