Lesson9-1では、フリーランスの定義と特徴、メリットとデメリットについて学びました。
このセクションでは、フリーランスの仕事の流れについて学んでいきましょう。
※これ以降、フリーランスは「フリーランスの在宅ワーカー」と同じ意味で取り扱うこととします。
フリーランスは、以下のような流れで仕事を行います。
- マーケティングをする
- 取引先を見つける
- 契約する
- 納品する
組織に属していると、これらは分割され、部署ごとにあてがわれて仕事をすることになります。
フリーランスは、自分で全てをこなさないといけません。
詳しく説明をしていきます。

1. マーケティングをする
自分の専門技術や得意なことなど、何を使ってお金を稼ぐかを決めたら、その分野の市場調査をしましょう。
例えば、文章を書くことを仕事にするのであれば、まずは職種を調べてみてください。
<文章を書く仕事の職種の例>
- Webライター
- ブロガー
- コピーライター
- 翻訳家
- シナリオライター
- 小説家
次に、それぞれの職種に求められるものやアプローチの仕方を調べましょう。
その場合、SNSを活用する方法があります。
同じ内容を時間帯やSNSの媒体を変えて発信することで、全く違う反応を得られる可能性があります。
反響の大きかった時間帯やSNSのユーザ層から、需要のある客層を知ることができます。
これを活かして、ブロガーなら、その客層に特化したブログを作ることで、アクセス数の増加を見込めるようになります。
2. 取引先を見つける
フリーランスになると自分で取引先を見つけなければいけません。
その方法としては、大きく3パターンほどが考えられます。
しかしながら、どのやり方も、必ずうまくいくものではありません。
ひとつのやり方に固執せず、全ての方法を行っていくようにしましょう。
求人サイトを利用する
求人サイトから取引先を見つけるのは、最も取り掛かりやすい方法です。
最近では、フリーランス向けの求人サイトも充実しています。
自分から応募する形式のクラウドソーシング型というものと、
仕事を紹介される形式のエージェント型というものがあります。
エージェント型の求人サイトでは実績が必要な場合があるので、
フリーランス初心者はクラウドソーシング型を利用するほうが良いでしょう。
応募の結果、採用されれば、すぐに仕事を始めることができます。
売り込みに行く
売り込みとは、漫画家志望の人が出版社に自作の漫画を持ち込む・・・
そのような、昔からある方法のことを指します。
職種によっては、そういうやり方も有効です。
手順としては、
- 電話をしてアポイントメントを取る
- 実際に会って作品や実績一覧を見てもらう
もしくは郵送する
となります。この時、
- 名刺(連絡先は必ず載せる)
- 作品や実績の一覧(ファイルにまとめる)
が必要なので準備してください。
売り込みの結果、先方が仕事を依頼したいと思えば、連絡が来ることでしょう。
知名度を上げる
SNSやブログなどで、
- 仕事の内容や成果
- 専門や得意なこと(仕事につなげていきたい分野)
について発信を続けましょう。
長い期間、毎日同じコンテンツの発信を続けることは、
フォロワーや固定の読者の獲得につながります。
たくさんの人の目に触れ、知名度を上げることで、仕事の依頼も来るようになる可能性が高まります。
余裕があれば、Webサイトを作って、依頼用の窓口にすると良いでしょう。
3. 契約する
取引先が見つかれば、次は契約です。
多くの場合は契約書によって契約を交わすことになると思いますが、
そうでない場合は必ずメールでのやり取りを行うようにしましょう。
そのメールを残しておけば、契約書代わりとなります。
契約の際、注意するのは以下の点です。
- 業務内容が明確であるか
- 支払額・支払方法が明記されているか
- 納期が明記されているか
- 成果物の用途が明確であるか
- 成果物の著作権の扱い
- 機密事項が明確であるか
- 契約の正確性・真実性が保証されているか
- 損害賠償に上限額があるか
これらの点を踏まえ、自分にとって不利になるような内容はないか厳しくチェックしましょう。
問題がなければ、署名・捺印をして契約を締結します。
4. 納品する
契約が成立してからは、成果物を完成させていくための作業です。
仕事の進め方はLesson2-3、Lesson2-4を参考にしてください。
成果物の完成後は、基本的には相手方が指定する形式での納品となります。
この時、データをメールで納品する場合は、その大きさやファイル形式に注意します。
圧縮しても2メガバイトを超えるデータは、メールでの直接添付は避け、
ファイル転送サービスなどを利用するようにしましょう。
また、データにパスワードロックをかけ、データとパスワードは別便でメールすることをおすすめします。
そうすることで万が一、送り先を間違えたとしても、セキュリティリスクが分散されるからです。
納品後も、予想外のトラブルなどがある場合もあります。
成果物の元データは大事に取っておきましょう。
まとめ
仕事には、
- マーケティングをする
- 取引先を見つける
- 契約する
- 納品する
という流れがあります。
組織に属していれば、組織全体で分業することになりますが、フリーランスは自分で全てに取り組むことになりますので注意して行いましょう。