Lesson6-3 SEO・ランディングページのための戦略 後編

Lesson6-2では、ユーザのニーズを知るための分析方法について説明しました。
また、ニーズを知った上で、Webページを構築する必要があることについても触れました。

Webページの構築は、

  1. 検索キーワードのリサーチと決定
  2. 競合サイトのリサーチ
  3. コンテンツ企画
  4. ページ構成決定
  5. ガイドライン作成
  6. Webページ作成

という流れで行われます。
この時、1~4では、ターゲット層に訴求力があるようなページに仕上げるための戦略を練っています。

ページが完成しても、そこで終わりにはなりません。
実際に成果が出ているかどうかが大事だからです。

成果が出ていなければ、改善していく必要がありますし、成果が出ていても、より大きな成果を求めて改善していくことも重要で す。

その度に、戦略の練り直しをしていくのですが、用いられるのが「3C分析」というフレームワークです。

このセクションでは、「3C分析」について学んでいきます。

3C分析とは

3C分析とは、

  • Customer(市場と顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

の観点から分析をすることです。
自社の強みと弱みを知ることができます
それを活用し、ビジネス的成功を収められるように、独自の戦略を練っていくのです。

SEO対策およびランディングページで成果を得られるかどうかは、
この3C分析とニーズ分析(Lesson6-2参照)にかかっています

Customerについて

3C分析のCustomerとは、市場と顧客の分析を意味しています。

市場分析の方法

市場分析とは、

  • 社会的要因から受ける影響を分析すること(マクロ分析)
  • 業界内から受ける影響を分析すること(ミクロ分析)

です。
例えば、人間に代わって、ロボットが働くことが当たり前になったとします。
これが社会的要因です。

それによって、ロボットやコンピュータの修理を専門とする業界では、競合が増え、生き残りが大変になります。

そこで「ファイブフォース分析」という手法を使い、自社の強みと弱みを知っておく必要があるのです。

ファイブフォース分析

以下の観点で分析を行っていくことを、ファイブフォース分析といいます。

  • 自社あるいは商品はどの点に強みがあるか
  • 自社あるいは商品と買い手との力関係はどうか
  • 代替品は存在するか
  • 新規参入業者の影響力はどのくらいか
  • 競争企業との資金力、知名度はどうか

顧客分析の方法

顧客分析とは、

  • ニーズを分析すること
  • 顧客層そのものを分析すること

です。
ニーズの分析方法はLesson6-2で学びました。
それに加え、将来的なニーズの変化についても分析をしていくと効果的です。

Googleトレンド」というツールを使うと、特定のキーワードの検索回数の変化を調べることができます。
そこから、今後のニーズの移り変わりをある程度予測することが可能なのです。

また、Web上に公開済みのページであれば、「Googleアナリティクス」などのツールを使って、ニーズを把握することもできます。

「Googleアナリティクス」を使うと、どのページを訪れるユーザが多いのかといったことや、どの広告からアクセスしてきたのかといったことが分析できます。

アクセス数が多いということは、それだけニーズが大きいということです。

あらかじめ設定したニーズと、実際のニーズのズレがある場合も、この方法で確認できます。

顧客層そのものを分析する

「Googleアナリティクス」の機能を使うと、年齢や性別を絞って分析することができます。

例えば、あるランディングページの目的は”商品Aを購入してもらうこと”だとしましょう。
商品Aが購入された時に、成果が出たと考えます。
商品Aのターゲット層は20代の女性です。

「Googleアナリティクス」の機能で、実際に20代の女性が商品Aを購入したかどうか、全体の購入率と比較することができるのです。

その結果、20代女性の購入率は高くなかった場合、顧客層が想定とは違うということになります。

Competitorについて

3C分析のCompetitorとは、競合の分析を意味しています。

SEO対策またはランディングページの検索キーワードとして決定したものを、検索してみてください。

検索結果の1ページ目に表示されるものが、競合サイトです。
実際に閲覧して、自社との比較分析をしていきます。
具体的には、

  • 商品やサービスの違い
  • 資本力やブランド力の違い

を比較していくことで、自社の立ち位置を確認する作業をします。
この時、複数の競合サイトと比較することが大事です。

また、コンテンツやその配置、キャンペーンなどの比較分析も有効です。
検索結果上位の競合サイトほど、訴求力があります。

比較分析の結果、良い部分を参考にして、自社のページに足りていない部分を補っていくことが自社サイトの検索数アップに大切なのです。

Companyについて

3C分析のCompetitorとは、自社の分析を意味しています。
“市場と顧客の分析”と”競合の分析”から、自社の強みと弱みをまとめます

この時、VRIO分析というフレームワークを利用するとわかりやすいです。
VRIO分析は、上から順番に、

  • 商品やサービスの経済的価値
  • 商品やサービスの希少性
  • 模倣可能性
  • 継続のための組織体制

の観点で、分析していく方法です。
これを利用して自社の立ち位置を知り、どのようにアプローチしていけば
競合に勝てるのか、成果を得られるのかを把握することが大切です。

まとめ

SEO対策やランディングページでのより良い成果を上げるためには、何度も改善を試みることになります。
その戦略を練る際には、3C分析というフレームワークを利用していくことが有効です。

3C分析はニーズの分析と並び、成果を上げるための肝となるため、必ずしっかりと取り組むようにしましょう。