Lesson5-2では、心を揺さぶられる文章を書くためには、エモーショナルライティングが適していることを学びました。
エモーショナルライティングで最後まで読んでもらうためには、最初のキャッチコピーで読み手の心を強く掴むことが肝心です。
このセクションでは、効果的なキャッチコピーの作り方を学んでいきます。

キャッチコピーとは
読み手の目を引くような、宣伝文や広告文、謳い文句、あおり文句をキャッチコピーといいます。
私たちは、キャッチコピーに魅力がなければ、その商品やサービスのことをわざわざ知ろうとはしません。
ですから、キャッチコピーというものは、非常に重要なのです。
キャッチコピーライティングのコツ
読み手の心を掴んで離さないキャッチコピーを書くには、コツがあります。
読み手の目線で書く
Lesson5-2でも同じことを言いましたが、ターゲット層を意識して、読み手の目線で書くことが鉄則です。
そして、自分にとってメリットになりそうだと感じさせることが重要です。
そのためには、読み手に共感してもらえるような表現をすると良いです。
共感してもらえる切り口には、
- 悩み事などにフォーカスしたもの
- ポジティブな印象を与えるもの
という2種類があります。
悩み事などにフォーカスする
何か解決したいことがある時、人はWeb検索をします。
そして、検索結果の中から、一番自分の悩みを解決してくれそうだと感じたサイトを選びます。
そのように感じるのにはどういった理由がるのでしょうか。
多くの場合、判断のポイントは、自分の抱える悩みと同じ、
もしくは限りなく近いことが述べられているかどうかです。
自分と同じことで悩んでいるという共感から、このサイトには解決策があるだろうと期待をするのです。
つまり、”こんなことに悩んでいませんか?”という切り口でのキャッチコピーは、その内容が読み手の悩みに近いほど、読み手を引きつけるということです。
例えば、Lesson5-2のPASONAの法則で挙げた「酷い腰痛に悩んでいませんか?」という一文。
腰痛に苦しむ人は、その一文に思わず注目して、内容を確認してしまうでしょう。
ポジティブな印象を与える
別に悩みもないけれど、なんとなくネットサーフィンをしていることもあります。
そういう時、たまたま見かけた「酷い腰痛に悩んでいませんか?」という一文に引かれる人は少ないかもしれません。
しかし、「たった100円で手に入れる美ボディ」という一文にならどうでしょうか。
悩みがなくても、何か良いなと感じてしまうのではないでしょうか。
それは、自分の人生が豊かになることを想像し、そうなったら良いと共感するからです。
こういったポジティブな印象を与えるキャッチコピーは、
読み手がより具体的に、豊かな人生をイメージできるものを考えると効果的です。
心理的テクニックを利用する
心理的テクニックを利用することで、読み手の心を掴むこともできます。
ツァイガルニック効果を利用する
最近は、漫画アプリのWeb広告をよく見かけます。
漫画のワンシーンをつなげて話を紹介してくれますが、必ず結末はわからないようになっています。
続きが気になる・・・そういう気持ちにさせられ、結局、そのアプリをインストールしてしまうことってありませんか。
これが、ツァイガルニック効果です。
ツァイガルニック効果をキャッチコピーに利用するなら、全てを書いてしまわないというのがポイントです。
(例)肌のきれいな人がしている〇〇
このように肝心な部分を隠しておくことで、気になってアクセスしてくれるひとが増えるというわけなのです。
認知的不協和の解消を利用する
人間は自分の認識とは矛盾する認識が存在した時、不快に感じます。
このことを認知的不協和といいます。
不快感、すなわち認知的不協和を解消しようとする心理を、キャッチコピーに利用します。
(例)勉強しなくても資格が取れます。
一般論として、”資格を取るためには勉強が必要”と認識しているのに、
それと矛盾したことを言われてしまうと、人はなんとなく不快に感じます。
この不快感を解消するためには、続きを確認して理由を知るしかないというわけなのです。
ハロー効果を利用する
ハロー効果の「ハロー」とは後光という意味があります。
ひとはその対象に対して後光を感じると、物事を歪めてみてしまうという心理的特徴があります。
1つや部分的な特徴にしか過ぎないことでも、それに後光を感じると全てにその特徴があるかのように感じてしまうのです。
例えば、ある芸能人に全く関係のない商品であっても、その芸能人の好感度がその人の中で高ければ、
きっといい商品に違いない!と思い込んでしまうのです。
これをキャッチコピーに利用すると、2つの方法があります。
(例1)読者の90%に選ばれたフェイスクリーム
(例2)マリー・アントワネットが愛したお菓子
(例1)では、具体的で圧倒的な数字によって、読み手に商品の効果を納得させています。
(例2)では、マリー・アントワネットという名前を出して、権威を感じさせることで、美味しいに違いないと思わせています。
2つの方法は、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
まとめ
キャッチコピーは、読み手を引きつける最初の部分なので、非常に重要です。
心を掴むキャッチコピーを書くためには、次のポイントを意識すると良いです。
- 読み手の目線で書いて共感を得る
- 心理的テクニックで誘導する
読み手の目線で、悩みやポジティブな可能性を語って共感を得ましょう。
また、適切に心理的テクニックを利用して、最後まで読みたいと思わせるようにしましょう。