Lesson4-1では、在宅ワーカーのコミュニケーションツールについて学びました。
その中で、Web会議システムの抱える
- 相手の反応がわかりにくいこともある
- PC本体やインターネット環境の不調に左右される
というデメリットにも触れました。
しかし本来、Web会議システムは、離れた場所にいる人とも臨場感のあるコミュニケーションが可能な優れものです。
このページでは、デメリットを補う工夫をしながら、
上手にWeb会議を運営していく方法について学んでいきましょう。

会議の前の準備
会議までに、会議を開く目的やゴールを設定して、関係者全員が把握するようにします。
必要な資料も事前に準備して、読んでもらっておくようにしましょう。
また、書記やタイムキーパー、ファシリテーターなどの担当を決めておきます。
その他の準備
Web会議システムには、会議が始まる時間よりも早く、余裕を持って接続しておくようにします。
実際に接続してみたら、PCやインターネット環境が不安定なこともあるからです。
前もって接続するようにすると、不具合が起きたときにも、事前に関係者へ連絡をすることができ、慌てずに済みます。
また、カメラテストをしてみて、自分の背後に見られて恥ずかしいものなどが映り込まないかの確認もしておくと良いでしょう。
カメラに映る自分の表情にも注目です。
光の加減でぼやけていないか、暗く見えないかなどを確認して、
自然光や照明で調整しておきましょう。
会議中
会議中は、次のことに注意しましょう。
発言の仕方
Web会議は、PCの性能などが原因で、音が聞き取りづらいことがあります。
その上に、複数人の発言が重なってしまうと、ますます聞き取りづらくなります。
発言は、ファシリテーターに許可を得てから行うことをルールにすると良いでしょう。
また、発言の内容は、結論から述べるようにすると、聞いてる側にとって非常にわかりやすいものになります。
ボディランゲージの使用
Web会議は通常のものと違い、複数人で話し合う際に少し面倒なことになります。
顔は画面に映っていますが、人数分に小さく並んでしまい、表情がよく見えないのです。
これまでのように、表情から相手の反応を読み取ることは不可能なので、ボディランゲージの使用をルールにしましょう。
例えば、
- 頷きながら聞く(聞いていることのアピール)
- 拍手をする(賛成のアピール)
- 首を傾げる(疑問のアピール)
- 挙手をする(質問または意見があることのアピール)
といった具合です。
この時、小さな画面からでもわかるぐらい、大きな動作を行うようにしましょう。
そして、当然のことですが、動作がしっかり画面に映っているかどうかを意識しましょう。
ちなみにボディランゲージといえば、アイコンタクトですが、Web会議では不向きです。
画面上では、お互いの目線が合うというのは難しいからです。
話す側がアイコンタクトをしようと、画面上に並ぶ参加者の瞳を見つめたとします。
しかし、その結果として画面に映るのは、聞いている人をまっすぐ見つめて話す姿ではなく、俯き気味に話す姿です。
見つめる先をカメラにすることで、このことは改善しますが、
代わりに聞いている人たちの反応を見ることができなくなります。
逆に、聞く側がカメラのみを見つめても、話している人の表情が見えない分、味気のなさを感じることでしょう。
このような理由から、アイコンタクトはできないものと割り切っておきましょう。
ファシリテーターがやるべきこと
Web会議を成功させるためには、ファシリテーターの役割が重要です。
ファシリテーターとは、会議の司会進行をしながら、
参加者の意見を引き出したり、内容をまとめたりする人のことです。
活発な議論ができるように、参加者に発言を促すことがファシリテーターのやるべきことになります。
Web会議では、タイミングがわからずに発言ができないという人も少なくはありません。
また、カメラに映らない所では何でもできるために、さぼることも簡単です。
そういった人が出ないよう、参加者一人ひとりを順番に指名して、意見を求めるようにしましょう。
そして、参加者が内容を検討できるように、出た意見をまとめることもファシリテーターの仕事です。
会議の目的から逸れている場合には軌道修正をし、
最終的には、設定したゴールへ向かっていくように会議を進行をしていきましょう。
会議後
会議後は、まとめた議事録を参加者全員にメールで共有するようにします。
この時必ず、会議の記憶がまだ鮮明なうちに共有するようにしましょう。
まとめ
Web会議システム使って、会議を運営していくためには、事前に準備が可能なことは済ませておくことが大事です。
そして、Web会議ならではのデメリットを補うため、
- ボディランゲージの使用
- 許可を得てから発言する
- 会議開始時刻よりも早めにWeb会議システムに接続する
といった工夫が必要です。
また、Web会議だと発言のタイミングがわからない人もいるので、ファシリテーターが気を配ってあげると良いでしょう。