在宅ワークが難しかった3つの理由
現代では、だれもがパソコンを持っています。
インターネット環境もたいていの場合、整っています。
パソコンとインターネット環境があれば在宅ワークはできるはず。
なぜ、今日に至るまで、定着してこなかったのでしょうか。
- 技術が追い付いていなかった
- セキュリティ面の心配があった
- 受け入れられる土台ができていなかった
以上が、これまで在宅ワークが難しかった3つの理由です。
技術が追い付いていなかった
仕事をしていくためには、仕事関係者とのコミュニケーションが必要です。
Lesson1-1でも挙げたように、円滑なコミュニケーションは、仕事の成果を出すためにも大切なことです。
今日では、世界中のどこにいても、リアルタイムでコミュニケーションを取ることができるアプリケーションが揃っています。
どれも手軽で使いやすいものばかりです。
しかし、こういったアプリケーションを提供できる技術が発展したのはここ十数年のことなのです。
それ以前は、そのような便利なツールは普及していませんでした。
ですから、仕事のためには職場に行き、直接関係者とコミュニケーションを取る以外の選択肢がありませんでした。
技術の発展によって、在宅ワークという選択肢が現れたのです。

セキュリティ面の心配があった
会社を経営する立場の人たちからすると、在宅ワークにはセキュリティ面での心配があります。
社外で仕事をするということは、社外秘の情報が持ち出されることになります。
または、社外から会社のネットワークにアクセスをすることになります。
セキュリティの対策というのは、一朝一夕ではできません。
技術的な難しさもありますが、社員へのセキュリティ教育というものも必要だからです。
そういった理由から、容易には在宅ワークへ踏み切れませんでした。
今日では、インターネット社会において、万全なセキュリティ対策などないと考えるのが一般的になりました。
セキュリティ事故が起こる前提で、最小限の被害にできるような対策を何重にも取ることで、在宅ワークが行えるようになってきたのです。
受け入れられる土台ができていなかった
そもそも日本では、今日まで、在宅ワークが受け入れられる土台ができていませんでした。
欧米では、在宅ワークが受け入れられやすい環境づくりをすることで、在宅ワークを上手に定着させているようです。
彼らは在宅ワーク導入にあたって、まずは会社全体で在宅ワークを体験するようにしています。
社員全員が在宅ワークのメリット・デメリットを体験することで、
会社のルールや仕事の流れを積極的に見直すようになるからです。
こうして、在宅ワークを行っていくための現実的な問題を解決すれば、在宅ワークに対するためらいもなくなります。
日本では、2020年のパンデミックをきっかけに在宅ワークを体験した人が大半です。
まさしく今、在宅ワークを行っていくための様々な問題を解決している途中だと言えるでしょう。
問題が解決すれば、在宅ワークはより受け入れられるようになるはずです。
